捨て猫 きなこの物語(1)~幸せをあきらめないニャー~

こんばんは。占いCafe&Bar黒ねこさんです。
ブログをご覧頂き、誠にありがとうございます。

今回は占いとは全く関係ないのですが、ちょっと不思議な出会いをした
我が家の「きなこ」の事を書かせていただきますね。


3年前の2016年、11月下旬のすっかり寒い中、
私はご近所のパン屋さんに行きました。

不思議な事に、私は普段はお米派で全くパンを食べないのですが、
その時は無性にパンが食べたくなったのです。
とても奇妙な感じだったです。
自分に「何故、パンが食べたいの?」と聞いていましたもの(笑)

パンを買っていると「きなこ」がやって来ました。
異常にやせ細ったその身体はあばら骨が浮き出て、
手足がとても長く見えました。

「ブミャ~!ブミャ~!!」
(ニャーニャーではなく、本当に不細工な鳴き声でした)
「お腹が空いたよ~~~!」と人にずっと訴えて鳴き続けていたのか、
その鳴く声は大きくてハスキーでした。

カウンター越しにパン屋の奥さんが
「私はネコが嫌いやけん、あっちに行き!」と仰いました。

私が「そうですか。私はネコが大好きなんですよ。」と言うと、
「あら、そうなの?じゃ、これをやってあげて。」と食パンを一枚くれました。
(嫌いでも、パンをくれるなんて優しい・・・)と気持ちが嬉しくなりました。

パンをちぎって地面に置くと、がむしゃらに「ふがっ、ふがっ!」とがっついて、
あっという間に食べきりました。

そこへ男性が通りかかりました。
まだ食べ足りなかったのか、甘えて「ニャー!」とハスキーな声ですり寄って、
足元でスリスリしました。

男性は「来るなっ!」と怒鳴りながら、猫を蹴飛ばしました。
(いくら嫌いでも、あんなにボロボロで今にも死にそうなのに・・・)
と猫を可哀そうに思いました。

でも、猫はひるまずに今度はパン屋のカウンターに飛び乗って「ニャー!」
と大きく鳴いてその声はまるで「もっと、パンをおくれ~~~!」
と言っているようでした。

今にも死にそうなほどやせ細っているのに、最後まで生きようとして
力を振り絞っている感じが伝わってきて・・・
「生きる」とは、野良にとっては「食べる」ことが出来るかどうか、
毎日が瀬戸際なんだと・・・

激しく痩せた体を見て、このままでは数日も経たないうちに
死んでしまうと感じました。
すぐに家で飼おうと決心し、パン屋の奥さんに言いました。
「このネコ、私の家で飼います!」

すると奥さんが笑顔で「そうなの?ネコちゃん、良かったね」
と言って下さりました。

もし、私がパンを食べたいと思わなかったら・・・
一日家の中で過ごすつもりだったので、きなこと出会ってなかったはずです。

私はきっときなこの「生きたい、死にたくない!」と思って
生きることを諦めなかった強い想いがご縁を結んだのだと今でも思っています。



家には「もちこ」という5歳の女の子がいます。
初めてのご対面・・・ 私はもちこが受け入れてくれるのか?
この猫はどうなのか?と緊張しながら家の中に猫を放しました。

もちこは毛を逆なでて「シャアァァ~~!!」と威嚇しますが
きなこは無反応で、無視してました。
温厚な猫で良かったです(;´∀`)

早速キャットフードを上げるとムシャムシャと夢中でがっついて食べました。
そして、満腹になると怯える様子もなく四肢を伸ばして
ぐったりと寝てしまいました。

(この猫は空腹で彷徨い続け、何度も人間にスリスリして
蹴飛ばされたのかもしれない。
それでも人を信じているから、怯える事無く諦めなかった・・・ 
自分で餌を捕れない、飼い猫だったろうに捨てられたのね・・・ 
なんて、健気な猫なの・・・)
なんて勝手に想像して、安らかに眠る姿を見て涙していました。

その日の夕方に動物病院に連れて行きました。
野良猫に有りがちな、ノミ・ダニ・回虫を持っており、
エイズでもありました。
野良猫はケンカして傷から感染するので、ほぼエイズ・白血病を持っているそうです。

白血病の場合は一緒の容器で食事をすると感染するので、器が同じにならないようにしないといけないとの事でしたが、
エイズはその心配はないとのでもちこと一緒に飼えるので楽でした。

エイズを持っていても発症するとは限らないし、長生きもすると先生から聞いて少し安心しました。
去勢をされた男の子で、推定年齢は5歳とのことでもちこと同い年でした。

病院から帰って、名前を何にしよう?・・・ 
となった時に、娘に相談すると
「もちこがおるんやから、きなこやろー(笑)」と言いました。

確かに、茶トラなので「きなこ」はぴったしなんですけど、男の子です。
私が「けど、男の子に『こ』はおかしいでしょ~」と言いますと、
娘は「『タマ』なしのオカマやからええやん(笑)」と言います。
「確かに・・・(笑)」という事で、「きなこ」になりました。


1週間程すると、もちこも落ち着き出し、ネコパンチの攻撃はなくなりましたが・・・
相性が合わないようで近づくことはしません。

きなこは飢餓状態が長かったせいなのか、
「今食べないと今度はいつ食べれるか分からないニャ~!」というかのように
毎日ガツガツと食べ続けて・・・
半年後にはお腹がパンパンに膨れて8kgもある
おデブネコになってしまいました(笑)


きなこは外で過ごしていた野良で、
ニャーニャーと大きな声で訴えて外に出たがります
これがまた、ハスキーな声でうるさいんです。

10日程経った頃、毎日私の顔を見て鳴いている姿に、自由を奪っているようで、
その表情が切なそうで可哀想になり、思い切って外に出してあげる事にしました。

(このまま帰って来なくてまた飢え死にしてしまうかも・・・)
(近くに車道があるから、車に引かれて死んでしまうかも・・・)

と不安はとてもありましたが、私の顔を見て必死に「外に出たいよ・・・」
と訴える姿を見かねた私は「覚悟」して、きなこが待つ玄関のドアを開けました。
きなこは、「待ってました!!」と言わんばかりに
勢いよく家を飛び出して行きました。

そして、1時間経ち・・・ 2時間経ち・・・ きなこは帰って来ません
(やっぱり出さない方が良かった!!)
ととても後悔をしていました。
が、半日過ぎた頃、きなこが帰って来ました!
「ニャーニャー・・・」玄関でハスキーな声で鳴いています。
もう家の子になったと確信が出来て嬉しい気持ちでした。

頭を撫でて上げてる時に・・・ 
ん?何だかきなこを見て違和感を感じます。

(何だろう? 何が・・・?)
ハッと気づきました! 
なんとヒゲの片方が全部、半分だけはさみでチョン切られていました。

子供がしたのか、大人がしたのか分かりませんが、
猫のひげの役割はとても重要で道幅を確認したり、
空気の流れを捉えたり、天気を知ったり・・・

何よりも感覚が鈍くなり、暗闇で歩けなくなったりします。
知ってか知らずか・・・ それでも虐待です、酷い事をするものです!

それ以来、人通りが少ない夜中に出す事にしました。
私は夜行性なので、きなこが帰って来るまで起きていられますから。

最初は外に出ると半日も帰って来ない事もありましたが、

今では1時間ぐらいでネコパトロールを終えて帰って来ます。

ある夜きなこを外に出してから突然、大雨が降り出しました。
きなこは濡れるのが大嫌いです。
小雨が降っていたら絶対外に出ようとしないし、出てる途中でも降り出すとすぐに帰ってきます。

が、きっと突然の大雨で濡れるのが嫌いでどこかで雨宿りをしているのでょう、
その日は帰って来ませんでした・・・

ところが翌日はもっと酷いどしゃ降りで終日、雨は止みそうにありません。
(お腹空いているだろうな・・・、きなこ大丈夫かな・・・)
と心配していましたら、夜もすっかり更けた頃に
「ニャーニャー!」と玄関で鳴く声がします。
ドアを開けると濡れネズミになったきなこが家に飛び込んで来ました。

濡れるのが大嫌いなのに、よっぽど家が恋しかったのでしょうね、
満身創痍で意を決して大雨の中走って来たのでしょう。
綺麗に拭いて乾かして、きなこをいっぱい抱きしめてあげました。




話の続きがまだ少しあるのですが、今日はこれで終わりに致します。
次はきなこが病気で死にそうになったお話です。


最後まで読んで下さり、本当にありがとうございます。




「占い」に関しての他のブログもどうぞ目を通して下さると幸いです。
それでは、また・・・


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黒ねこさん jimdo
我が家に来た日。お腹いっぱいになって疲れ切って眠るきなこ・・・ 体重は4㎏弱。 

半年後のきなこ・・・ 8kg超になってました(笑)

左のヒゲが半分切られて帰ってきました(´;ω;`)








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